≪足利競馬の廃止≫
04年3月3日、月曜日、また一つの競馬場が幕を閉じた。昭和25年に市営競馬として始まり、今年で53年目を迎えた足利競馬場でレースが行われることはもうない。
東京からそう遠くない道のり。以前に一度だけ行ったことのある競馬場だが、何となく寂しい気持ちが湧いて最終日に顔を出してきた。多くの人を巻き込む競馬廃止というのは本当に大きな出来事である。今後は足利競馬所属の競走馬、調教師、騎手はすべて同県の宇都宮競馬所属となり、足利競馬場はトレーニングセンターの役割を果たしていくことになる。スタンド自体も宇都宮競馬の場外発売所として残り、一応は今の関係者が職からあぶれることはないようだ。ただ、宇都宮競馬とて存続が危ぶまれており、状況は予断を許さない。
昨年に足を延ばした益田競馬は完全に廃止される形であり、関係者の痛みが強烈に伝わってきた。今回も足利競馬の調教師の方に話を聞く機会があったのだが、そんな切迫した事態に陥っていないまでも、愛する競馬がなくなるという寂しさ、無念さは十分に感じ取れた。また、馬主や調教師といった競馬サークルの人間と、運営する市側の人間の相容れない考え方の違いも実際の声で確かめることができた。踏み込んだ話はまたの機会にあずけるが、足利競馬が潰れたのは当然の流れ。ちょうど益田競馬も同じような状況で、存続する可能性は微塵もなかったのである。
さらに上山競馬、高知競馬も続いて廃止の方向に向かいそうなムードだ。特に上山は中央下がりの馬が多く、度々足を運んだ私には馴染みの深い競馬場である。これ以上、地方競馬廃止が進んでもらいたくないもの。しかし、それは非常に難しいと言わざるを得ないのが現状である。
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